大谷大学博物館において、以下のとおり企画展を開催いたします。
▼開催概要
秋季企画展では「大谷大学博物館の逸品」と題して、館蔵の優品、重要文化財を紹介してきました。しかし、これ以外にも「逸品」にふさわしい作品は多く存在しています。まさに重要文化財指定予備軍といっても過言ではありません。
今回そのような中から稀覯仏典二品、『賢聖義略問答(げんじょうぎりゃくもんどう)』巻第一と『大乗理趣六波羅蜜経釈文(だいじょうりしゅろっぱらみつきょうしゃくもん)』を紹介します。
前者は平安時代中期の法相宗の僧・仲(中)算撰になる、唐・慈恩大師窺基撰『二十七賢聖章(にじゅうしちげんじょうしょう)』の注釈書で、平安時代の永祚二年=九九〇に書写された現存最古写本です。後者は弘法大師空海が唐より将来した『大乗理趣六波羅蜜経』の注釈、特に難解な文字の読みなどを解説した音義にあたり、平安時代の書写になる天下の孤本です。
秋季企画展では、きわめて貴重な仏典の息吹を鑑賞いただくとともに、実習生の苦労の一端を感じていただければ幸いです。
実習生展を同時開催
同時開催の実習生展は、学芸員の資格取得をめざす博物館学課程の受講生が最終成果として企画からすべてをおこなう展覧会です。
A・B・Cの3班がそれぞれ企画したもので、A班「京都(みやこ)の怪異」は千年の都・京都にまつわる不思議な出来事の数々を、B班「空海の足跡」は生誕1250年をむかえた空海の生涯やその教えや信仰などを、C班「戒律の伝来」は仏教の戒律に注目して、日本伝来の諸相をそれぞれ紹介しています。
◆A班「京都(みやこ)の怪異」
◆B班「空海の足跡」
◆C班「戒律の伝来」
■実習生による展示解説:毎開館日13時30分~
※9/8(日)のみ2回実施:①12時00分~、②16時00分~